愛すべき不登校兄弟たち

親のエゴを手放し信頼する

兄弟たちの近況

長男くん。

再登校する雰囲気は全くない。

毎朝、母親が弁当をつくるまえに「今日は行かない」と伝えてくる。

親としてはそれを受け入れている。

一年前の不登校初期のころのように一日中寝ているようなことはない。

笑顔で弟と遊んでいる時間もある。

 昼夜逆転も今のところない。

昼飯は毎日、兄弟で作っている。

昨日はコロッケを作ってくれた。

無気力で全くなにもできなわけではないが、まだまだ充電が足りなかったのだろう。

 

次男くん。

毎日、二時間だけ別室登校。

疲れるとは言っているが、辛い表情ではない。

学校に通えている実感があるのだろう。

勉強は基本的に自主学習。

学習意欲はある。

数学は楽しい、とも言っている。

スタディサプリに登録したのでネット授業も受けられる。

別室に来て教えてくれる先生もいるようだ。

一歩一歩進んでいる。

十分に休んでエネルギーを溜めつつ、スモールステップできたからだと思う。

 

長男くんの担任と面談

長男くんの担任の高校の先生と面談してきた。

中3のGW明けから不登校になったことや今の状況などを説明してきた。

このまま高校に戻らないことも予想される、とも。

 

担任の先生は良い方で、不登校についても理解があった。

コロナの影響で数日しか登校していないが、長男くんについて注意して見ていてくれたようだ。

教室の騒がしいさを嫌がっていた様子も見られたと。

 

学校に来れない以上は義務教育でもないので、先生には何もできない。

それはしかたがない。

 

長男くんは学校へ行けなくなったからといってふさぎ込む様子はいまのところない。

自分を受け入れられているのかなと思う。

一年前とくらべると成長しているということだろう。

 

まずは家でリラックスして過ごすこと。

できたら家族以外の第三者とつながれたらいいと思う。

中学のときはスクールカウンセラーさんに月一で面談したもらっていたが、それはもうできない。

 

また闇の中に入った感じで毎日が辛い。

 

一年前の状況に戻ってしまったような

長男くん。

二日連続で高校を休む。

一年前の状況に戻ってしまったような。

不登校がはじまった初期のころを思い出す。

正直、僕は今とても辛い。

ここ数日、睡眠薬を飲み始めた。

 

明日、担任の先生と面談のアポをとった。

長男くんはいけるかどうかわからない。

あせりは禁物。

なんとかなる。

なんとかなる。

 

学校再開

6月から学校が再開した。

 

次男くんは午前中の2時間だけの別室登校。

しばらくはこのまま継続。

では次のステップはというと、

1.学校にいる時間を長くする。

2.給食を食べる。

3.1日学校にいる。

4.教室へ戻る。

先生や親と相談したわけでなは次男くんが自分で考えたこと。

自分で考える力がついてきて親として素直に嬉しい。

 

長男くんはというと登校できなかった。

朝早く起きてきて、弁当を作る前の母親に伝えてくれた。

「今日は行けない」と。

 

明日以降はどうなるかわかならないが、あせらずゆっくりと。

 

分散登校

昨年度まで不登校だった兄弟。

それぞれ進学(中学と高校)して再登校を始めた矢先に再び休校。

この一か月半、休校なのか不登校の延長なのかわからないような感じで過ごしていた。

二人とも基本ダラダラとYouTubeとゲーム三昧の生活。

そのなかでも、長男くんは読書と料理とちょっと勉強。

次男くんは時間は短いけど毎日勉強。

 

休校期間は終わりに近づき、今日から二人とも分散登校が始った。

僕が朝6時に起きてリビングに行くと長男くんがソファーに座ってスマフォをいじっていた。

もしかして眠れなかった?と心の中で思ったが、「おはよう」とだけ言って特に聞かなかった。

長男くんは普通に朝食を食べてから、自転車に乗って登校していった。

 

次男くんは昨晩、「明日がちょっと怖いと」と言っていた。

僕は「久しぶりだから怖いのだね」と言って手を握ってやった。

今朝も緊張している様子が伝わってきた。

学校まで車で送って行き、駐車場に車を停めた。

そこから向かう先はみんながいる教室ではなく別室登校。

 

僕「入り口まで一緒に行こうか?」

今までの次男君なら「うん」とうなづいていたが今日は違った。

次男君「いい」とかぶりを振って、一人で校舎の中へ入っていく。

 

二時間後に車で迎えにいくと

次男くん「意外と怖くなかった」

僕「そうなんだ」

 

午後には長男くんも帰宅。

授業は午前中だけだが通学に一時間以上かかる。

「ただいま」と言う表情にはホットした様子がうかがえた。

 

二人とも緊張していたんだな。

そういう僕も少し不安だった。

 

去年の桜と今年の桜

もう散ってしまったが桜について思ったこと。

 

去年は桜を見るのがとても苦しかった。

咲き誇る桜と対照的な次男くん。

不登校になって、人に会うのが怖くなり引きこもりがちの生活。

出口が見えず将来を考えるととても不安になった。

 

そのとき僕は思った。

一年後はどうなっているのだろう。

来年の桜はどういう気持ちで僕は見ているのだろうか。

 

去年の桜が散ってから一か月後、長男くんも不登校に。

この時期が最も辛かった。

眠れない日々が続き睡眠薬も飲んだ。

 

そして今年の春。

次男くんは家ではとても元気になって、保健室登校までできるようになった。

長男くんも高校に合格して少しづつ動きは始めた。

しかしそれも束の間、今度はコロナで学校が休み。

 

今年の桜を見ながら何か不思議な気持ちになった。

一年前とある意味逆の展開。

もう僕の心には辛い気持ちはない。

 

さて、来年の僕は桜を見てどう思うのだろうか。

 

次男くん、入学おめでとう!

次男くんの入学式。

登校前に「少し怖い」と言ってきた。

「怖いんだね、行けるところまで行こう」と返す。

 

学校の玄関に入ると担任の先生が待っていてくれた。

先生はそのまま次男くんを教室まで連れて行こうとする。

先生、ちょっと待って。

緊張して固まっている次男くんに確認する。

僕「次男くん、教室へ行ける?」

次男くん「無理」

ということで親子三人で別室待機。

式が始まっても体育館に入れず、入口付近で式の様子を聞いていた。 

 

式が終わって新入生が帰った後、誰もいない教室で担任の先生と面談。

先生にお願いした。

スモールステップで決して無理はしないようにと。

まずは別室登校から。

 

小学校と違い中学の先生はベルトコンベアに乗せたがる。

勉強、部活、生徒会と沢山の歯車が回っているので、立ち止まることが許されない雰囲気。

 

家に帰って「疲れた」と次男くん。

学校はなるべく人と会わないように配慮してくれたが、たくさんの生徒がいるから完璧は無理。

お疲れさん、次男くん。

そして、入学おめでとう!